免疫異常が起こる原因とは?円形脱毛症は免疫異常が考えられる要因のひとつ
円形脱毛症の発症には、
免疫異常が関係していると言われています。
免疫異常という言葉を聞いても、
ピンと来ない方も多いかもしれませんね。
免疫機能は本来、
私たちの体をさまざまな外敵から守ってくれるもの。
その免疫機能が、
なぜ円形脱毛症を引き起こすのでしょうか?
今回は免疫異常とはどのようなもので、なぜ起こるのか、
免疫異常と円形脱毛症の関係について解説いたします。
そもそも円形脱毛症とは?
円形脱毛症とは、円形や楕円形に髪が抜けてしまう病気です。
円形脱毛症の脱毛部分は、
周囲の髪の毛との境目がはっきりしており、
地肌がよく見えて目立つことから、
「10円ハゲ」などと呼ばれることもあります。
円形脱毛症にはとくに前兆やサインはなく、
突然髪が抜けてしまうため、シャンプーのときや朝起きて
枕に落ちた抜け毛の量を見て驚き、
脱毛に気づくことが多いのです。
円形脱毛症は年齢や性別に関係なく発症し、
発症率は人口の1~2%ほど。
家族に発症者がいる人や、
アトピー性皮膚炎や気管支ぜんそくなどの「アトピー素因」
を持っている人は、そうでない人とくらべて発症しやすいと
言われています。
円形脱毛症は、軽度から重度まで5つの型に分類されています。
脱毛部分の箇所が多く、
脱毛面積が大きくなるほど重症とされており、
頭部全体の髪が抜ける「全頭型」や、
頭部に加えて体毛まで抜ける「汎発型」などもあります。
軽度の円形脱毛症であれば、8割が1年以内に回復していますが、
重症になると回復が難しくなり、再発率も高くなります。
最初は軽度の円形脱毛症であっても、
進行して重症化することもあるので注意しなければなりません。
参考:
https://style.nikkei.com/article/DGXKZO97796340X20C16A2TZQ001/
参考:
https://doctorsfile.jp/medication/31/
そもそも免疫異常とは?
私たちの体には、「免疫」という機能があります。
この免疫機能は、
体に入ってきた病原菌やウィルスなどの異物を攻撃し、
排除することで体の健康を守っているのです。
ところが、この免疫機能が何らかの原因で異常をきたし、
機能を正常に果たせなくなってしまうことがあり、
これを「免疫異常」と言います。
免疫異常には「自己免疫疾患」と「免疫不全」があります。
自己免疫疾患というのは、
免疫機能が自分の体の組織や細胞を「異物」と認識し、
攻撃してしまうことによって起こる病気のこと。
免疫不全というのは、
免疫機能が低下したり働かなくなったりする状態を指します。
円形脱毛症と関係しているのは、
この2つのうち「自己免疫疾患」の方です。
参考:https://www.agaskin.net/column/detail_06/
免疫異常が円形脱毛症を引き起こすと考えられている
円形脱毛症の原因ははっきり解明されていませんが、
免疫異常のひとつ「自己免疫疾患」によって
引き起こされると考えられています。
自己免疫疾患とは、正常な組織や細胞を免疫機能が誤って
攻撃してしまうために起こる疾患のこと。
円形脱毛症の場合は、「Tリンパ球」という細胞が
毛根を攻撃することで毛包が破壊されてしまいます。
毛包が破壊されると、新しい髪をつくったり
成長させたりすることができなくなるため、
髪が抜け落ちてしまうのです。
円形脱毛症で抜けた髪の根元を見ると、
毛根がなく先細りになった「感嘆符毛」と言われる
病的毛が多いのも、免疫機能に攻撃されて毛包が
破壊されているからです。
免疫異常はなぜ起こる?その原因は?
免疫異常の原因ははっきりわかっていませんが、
次のようなことが引き金となる場合があります。
・細胞がウィルスなどさまざまな影響により変化し、
それを異物とみなしてしまう。
・もともと体内にある物質と似た異物が入ってきたときに、
誤って一緒に攻撃してしまう。
・免疫機能そのものが正常に機能しなくなり、
体内の物質に対する抗体を作ってしまう。
残念ながら、免疫異常には確実な予防法はありません。
そのため、自己免疫疾患を原因とする円形脱毛症を
予防することも難しいのです。
参考:http://www.ketsukyo.or.jp/glossary/ma02.html
参考:https://www.msdmanuals.com/ja-jp/
解明されていないことが多いが薄毛は生活習慣の見直しが大切!
円形脱毛症の原因とされている「自己免疫疾患」を
予防することは難しいのですが、薄毛の予防や改善は可能です。
薄毛と深く関わっている要因のひとつが、「生活習慣」。
食生活や睡眠、運動、喫煙、飲酒などの生活習慣の乱れは、
抜け毛や薄毛などのトラブルをまねきます。
「抜け毛が増えてきた」、「髪のボリュームが減ってきた」、
「髪が薄くなってきた」などと感じたときは、
生活習慣を見直してみましょう。
見直しのポイントをご紹介します。
■「たんぱく質」・「亜鉛」・「ビタミンB6」を中心に、
バランスの良い食事を心がける
■良質な睡眠をとる
■ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動を継続する
■飲酒は適量に留め、禁煙する
■アミノ酸シャンプーを使い、すすぎ残しのないようによく洗い流す
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薄毛を改善するためには、
ただ髪を生やせばよいというわけではなく、
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取り除く必要があります。
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まとめ:免疫異常が起こる原因とは?円形脱毛症は免疫異常が考えられる要因のひとつ
免疫異常とは免疫が正常に機能できなくなることを言い、
「免疫不全」や「自己免疫疾患」として現れます。
免疫異常の原因ははっきりわかっていませんが、
細胞がウィルスなどによって変化したり、
異物と似た細胞を異物と認識したりすることが
引き金になると考えられています。
円形脱毛症も自己免疫疾患のひとつで、
Tリンパ球が毛根を攻撃し破壊してしまうために
脱毛してしまうのです。
免疫異常を予防することはできませんが、
生活習慣を見直すことで薄毛や抜け毛を
予防・改善することは可能です。
食生活や睡眠、運動などの面から生活習慣を正し、
髪が生育しやすい環境を整えましょう。
また、本格的に薄毛を改善するためには
専門家の力を借りることが一番です。
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この記事を書いた人
いいねヘアケアラボ院長 成田峻輔