円形脱毛症と自己免疫疾患の関係について!ストレス以外で考えられる原因
自分が円形脱毛症だと知ったとき、
「どうして円形脱毛症になってしまったのだろう?」と
発症の原因が気になる方も多いのではないでしょうか。
円形脱毛症の原因は明確ではありませんが、
自己免疫疾患のひとつであると考えられています。
ここでは、
円形脱毛症の発症と自己免疫疾患が
どのように関係しているのかを詳しく見ていきます。
円形脱毛症と自己免疫疾患の関係、
ストレスがどのように関わっているのか、
円形脱毛症や薄毛の正しい対処法について解説いたします。
そもそも円形脱毛症とは?
円形脱毛症とは、頭皮の一部が丸く脱毛する病気です。
脱毛している部分はまわりとの境目がはっきりしており、
地肌がくっきりと見えるのが特徴です。
時間をかけて徐々に髪が薄くなっていく
AGA(男性型脱毛症)などと違い、
これといった特有のサインもなく突然髪が抜け落ちてしまいます。
急激に抜け毛が増えたというときは
円形脱毛症の可能性も考えられるので、
脱毛しているところがないか頭皮を確認してみましょう。
円形脱毛症は、脱毛症状の現れ方によって
5種類に分けられています。
■「単発型」
脱毛している部分の形状は円形や楕円形で、
1か所だけできる比較的症状の軽い円形脱毛症です。
半年~1年以内に回復する人が、およそ8割にのぼります。
■「多発型」
単発型と同様の形状の脱毛が、いくつも生じるタイプです。
脱毛部分が融合したり、
数が増えたりして重症化する恐れもあります。
■「全頭型」
髪がすべて抜けてしまう重度の円形脱毛症です。
難治性のため対策期間が何年にもわたる場合も多く、
再発率も高くなります。
■「汎発型」
頭髪に加えて体毛にも脱毛が及ぶ、
症状の重い円形脱毛症です。
全頭型と同じく難治性のため長期の対策が必要で、
再発率も高くなります。
■「蛇行型」
髪の生え際が細長い帯状に脱毛するタイプの円形脱毛症です。
全頭型や汎発型へと発展する場合もあります。
そもそも自己免疫疾患とは?
円形脱毛症の原因とされる、
「自己免疫疾患」とはどのようなものなのでしょうか?
私たちの身体には免疫機能があり、
ウィルスや細菌などの異物が体内に入ると、
身体を守るためにそれらの異物を攻撃して排除する働きが
あります。
自己免疫疾患というのは、
免疫機能が、異物ではなく健康な組織や臓器を
攻撃してしまうために起こる疾患のことを言います。
自己免疫疾患には、全身に症状が現れるものと
特定の臓器に症状が現れるものとに分けられます。
円形脱毛症はストレスが原因とも考えられる
円形脱毛症の原因は、完全には明らかにされていません。
「自己免疫疾患」が主な原因と考えられていますが、
他にもいくつか円形脱毛症の発症に影響を
与えているものがあります。
そのひとつが「ストレス」です。
円形脱毛症の発症にストレスが関連付けられていたことも
ありましたが、現在では発症のきっかけのひとつと
されています。
たしかに、仕事などで強いストレスにさらされたことが
きっかけで、円形脱毛症を発症するケースも
少なくありませんが、ストレス要因がまったくなくても
発症するケースもあるため、
必ずしもストレスが原因とは言えないのです。
しかし、一方でストレスは髪の生育と密接に結びついています。
ストレスが溜まると自律神経の乱れから血行不良になり、
抜け毛や薄毛などを引きおこしやすくなるのです。
円形脱毛症や薄毛、抜け毛を予防・改善するためにも、
普段からストレスをためないように注意しましょう。
円形脱毛症は自己免疫疾患が関係しているかもしれない
自己免疫疾患とは、
免疫機能が正常な臓器や組織を攻撃してしまうことで
起こる疾患です。
では、自己免疫疾患は円形脱毛症とどのように
関わってくるのでしょうか?
髪の毛は、頭皮の奥にある「毛根」でつくられています。
円形脱毛症の場合、
Tリンパ球によってこの毛根が攻撃されるために、
脱毛してしまうのです。
そのため、円形脱毛症によって抜けた髪の根元を見ると、
自然に抜けた髪のような毛根がついておらず、
細くとがっています。
円形脱毛症が疑われるときは、
抜け毛の毛根をチェックしてみてくださいね。
参考:https://tokyo-agaclinic.com/column/autoimmune_disease/
参考:http://www.iwig.jp/enkei/reason/jikomeneki.htm
代表的な自己免疫疾患について
自己免疫疾患と言われてもピンとこない場合でも、
「膠原病(こうげんびょう)」という名称は
耳にしたことがあるのではないでしょうか。
膠原病というのはいくつかの病気の総称で、
さまざまな臓器に症状が及ぶ自己免疫疾患です。
「関節リウマチ」、
「全身性エリテマトーデス」、
「強皮症」、
「多発性筋炎」、
「シェーグレン症候群」、
「ベーチェット病」などで、
難病に指定されているものもあります。
また、特定の臓器に症状が起こる自己免疫疾患として、
「ネフローゼ症候群」、
「クローン病」、
「多発性硬化症」、
「乾癬」、
「重症筋無力症」などがあります。
参考:http://aga-c.com/aga-knowledge/…/
円形脱毛症や薄毛の対処としてはストレスを抱えないようにして生活習慣を正すこと
ストレスは円形脱毛症や薄毛をまねく可能性があるので、
溜め込まないように気をつけましょう。
そのためには、
自分に合ったストレス解消法を見つけておくのが一番。
おススメは運動やスポーツです。
運動すると「幸せホルモン」と呼ばれる
「セロトニン」が増加し、ストレス解消効果を発揮します。
さらに運動には血流改善効果もあり、
髪の生育促進にもつながるため一石二鳥なのです。
また健康な髪をつくるには、
栄養バランスの整った食生活や良質な睡眠、適度な運動、
禁煙など生活習慣を正すことも大切です。
髪のボリュームが減った、髪が細くなった、
抜け毛が増えてきたというときはとくに、
ストレス解消と生活習慣の見直しを心がけましょう。
まとめ:円形脱毛症と自己免疫疾患の関係について!ストレス以外で考えられる原因
突然、髪が丸く抜けてしまう円形脱毛症は、
「自己免疫疾患」とされています。
自己免疫疾患とは、免疫機能が正常な臓器や組織を攻撃することに
よって起こる疾患で、円形脱毛症ではTリンパ球による毛根の攻撃
によって脱毛すると考えられています。
またストレスは円形脱毛症の直接的な原因というよりも、
発症のきっかけになり得る要因のひとつと言えます。
ストレスは自律神経を乱して血行不良になり、
薄毛や抜け毛を引き起こす原因となるので、
注意する必要があります。
円形脱毛症や薄毛に対処するには、
ストレスを溜めないように自分に合った解消法を見つけることと、
食生活や睡眠など生活習慣を正すことがカギ。
健康な髪が生育できるように、
普段からこの2点を心がけるようにしましょう。
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この記事を書いた人
いいねヘアケアラボ院長 成田峻輔