コーヒーと薄毛には関係がある?ホントかウソかを化学的に解説
「コーヒーを飲むと薄毛になる」という話を聞いたことがありますか?
コーヒー好きな方にとっては、とても気になる話ですよね。
そこで今回は、薄毛とコーヒーの関係について、また、コーヒーを飲むと薄毛になるという説がホントかウソかを化学的に解説します。
コーヒーと薄毛が関係あると言われる理由
コーヒーと薄毛が関係あると言われていますが、それはなぜなのでしょうか?
その理由についてみていきましょう。
コーヒーに含まれている代表的な成分といえば、カフェインですよね。
カフェインには、脳の血管を収縮させる作用や眠気を覚ます覚醒作用、利尿作用などがあることが知られています。
特に覚醒作用は有名で、「夜寝る前にコーヒーを飲むと、眠れなくなる」という話は、誰もが一度は聞いたことがあるでしょう。
実際、カフェインが睡眠に悪影響を及ぼすという研究結果もありますし、カフェインを添加した眠気覚まし用の清涼飲料水やエナジードリンクなども売られています。
寝る前にコーヒーを飲むと、カフェインの覚醒作用により睡眠の質が悪くなったり、利尿作用により夜中に目を覚ましたりするなど、睡眠に悪い影響が出ることが考えられるのです。
睡眠不足や睡眠の質が低下すると、自律神経のバランスが崩れ、血行不良やホルモンバランスの乱れを招きます。
血行不良やホルモンバランスの乱れは、薄毛につながります。
つまり、コーヒーに含まれているカフェインが、睡眠に悪影響を及ぼし、薄毛の原因である血行不良やホルモンバランスの乱れを引き起こすことから、「コーヒーと薄毛には関係がある」「コーヒーを飲むと薄毛になる」という説が生まれたのでしょう。
参考:https://www.tokyo-fukushi.ac.jp/introduction/research/images/bulletin/bulletin06_02.pdf
また、カフェインには、亜鉛の吸収を抑える作用もあります。
亜鉛は、髪の主成分であるタンパク質を合成するのに欠かせない栄養素です。
カフェインによって亜鉛の吸収が妨げられると、髪の成長にも影響することが考えられます。
これもまた、「コーヒーと薄毛には関係がある」と言われる理由の一つなのかもしれません。
参考:https://www.ejim.ncgg.go.jp/public/overseas/c03/12.html
むしろコーヒーには薄毛抑制効果がある?
「コーヒーには薄毛抑制効果がある」ともいわれています。
「コーヒーを飲むと薄毛になる」という説とは真逆なので、「どっちがホント?」とわからなくなってしまいますよね…。
コーヒーには、クロロゲン酸というポリフェノール(コーヒーポリフェノール)が含まれています。
ポリフェノールに抗酸化作用があることは、多くの方がご存知のことでしょう。
抗酸化作用とは、ストレスや生活習慣の悪化によって体内に増えた活性酸素を除去する作用のことをいいます。
この抗酸化作用により、クロロゲン酸には薄毛を招く原因を取り除いてくれる可能性があると考えられるのです。
これが「コーヒーには薄毛抑制の効果がある」といわれる理由だと推測できます。
参考:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/rouka-yobou/kousanka-zai.html
また、コーヒーの香りには、リラックス効果があることが実験で証明されています。
ストレスを受けると交感神経が優位になり、この状態が続くと自律神経のバランスが崩れます。
リラックスすると副交感神経が優位になるため、ストレスの緩和が期待できるのです。
薄毛の原因となるストレスを緩和する効果があることも、「コーヒーに薄毛抑制効果がある」といわれる理由の一つと考えられます。
参考:http://coffee.ajca.or.jp/webmagazine/health/doctor/health69-2
コーヒー以外の薄毛対策も併用しよう
コーヒー以外の薄毛対策も併用すれば、薄毛予防の効果アップが見込めます。
いくらコーヒーが薄毛に良いといっても、飲み過ぎはよくありません。
コーヒーの飲み過ぎは、カフェインの過剰摂取につながり、健康を損ねる可能性もあります。そのため、1日2~3杯程度にとどめておくのが良いようです。
参考:http://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/
risk_analysis/priority/hazard_chem/caffeine.html
では、どのようなことを併用すれば、薄毛対策の効果がアップできるのでしょうか?
・栄養バランスの良い食事を心がける
・睡眠不足に気をつけ、睡眠の質を高める工夫をする
・ストレスを溜め込まないように気をつける
・禁煙をする
・頭皮に優しいヘアケアを心がける
薄毛対策には、薄毛を招く要因をできるだけ取り除き、改善することが重要です。
上記で挙げたことも、心がけるようにしましょう。
まとめ:コーヒーと薄毛には関係がある?ホントかウソかを化学的に解説
「コーヒーと薄毛には関係がある」というのは、化学的にも証明されたホントの話でしたね。
「コーヒーを飲むと薄毛になる」といわれる理由は、コーヒーを飲み過ぎると、カフェインの過剰摂取が睡眠に悪影響を及ぼしたり、髪の成長を妨げたりする可能性があるから。
しかし、クロロゲン酸というコーヒーポリフェノールには抗酸化作用があるため、「コーヒーには薄毛抑制効果もある」といわれるのもまた、ウソではありませんでした。
そうはいっても、やはりコーヒー以外の薄毛対策と併用した方が良いことは、言うまでもありません。
薄毛を招く生活習慣やヘアケアを改善し、しっかりと対策を行うことが、薄毛の予防につながるのです。
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この記事を書いた人
いいねヘアケアラボ院長 成田峻輔