円形脱毛症はホルモンバランスが関係している?男女で異なるケースも
家族や美容院で指摘され、
初めて気付くこともある円形脱毛症。
髪が抜けて地肌が見えてしまう症状は、
女性にとっては深刻な問題ですよね。
円形脱毛症の発症には
ホルモンバランスが関係しているといわれていますが、
どのような関係があるのでしょうか?
そこで今回は、男女で原因が異なるケースもあるという、
円形脱毛症とホルモンの関係について掘り下げてみました。
女性でも脱毛症にかかる人は多い
女性であっても脱毛症になる人は多いですが、
「脱毛症」というとどうしても男性のイメージが強いですよね。
しかし、最近は女性の脱毛症も増加傾向にあり、
そこには女性特有の原因が隠れているといいます。
女性に多くみられる脱毛症にもいくつかの種類がありますので、
気になる症状がある方はチェックしてみてください。
・円形脱毛症
丸い形に脱毛することで知られる脱毛症。
重症になると頭髪全体や体毛まで抜けてしまうこともある。
発症に男女差はなく、誰にでも発症する可能性がある。
・びまん性脱毛症
頭全体の髪が薄くなるのが特徴的な脱毛症。
主に中年以降の女性に多くみられる。
・脂漏性(しろうせい)脱毛症
過剰な皮脂分泌が原因で起こる脱毛症。
脂漏性湿疹になると症状が悪化するので注意が必要。
・分娩後脱毛症
出産後に起こる脱毛症。
妊娠、出産などで女性ホルモンの分泌量が変化することが原因。
一時的なものなので、産後半年~1年くらいで回復する。
・粃糠性(ひこうせい)脱毛症
フケがたくさん出るのが特徴的な脱毛症。
かゆみを伴うことも多く、
放置すると悪化するため早めの治療が必要。
・牽引性脱毛症
長時間髪が引っ張られることによって起こる脱毛症。
ポニーテールやアップスタイルの女性に多い。
参考:http://www.anshin-hospital.com/hairloss/types/
円形脱毛症・薄毛とホルモンの関係について
円形脱毛症や薄毛は、
ホルモンが関係して起こるケースもあります。
円形脱毛症は免疫機能に異常が生じる
「自己免疫疾患」といわれていますが、
アトピー体質の人や、甲状腺疾患や関節リウマチなど
他の自己免疫疾患を持っていると、
併発する確率が高くなることが知られています。
また、円形脱毛症の患者さんに行ったある調査では、
約8.4%に家族内の発症があり、
家族の関係が近いほど発症率も高くなるというデータもあります。
しかし、自己免疫疾患やアトピー素因だけが原因で
円形脱毛症を発症するわけではありません。
分娩後脱毛症のように
女性ホルモンの急激な変化によって起こるケースもあり、
ホルモンバランスの乱れが脱毛に影響することもあるのです。
そして、ホルモンバランスは円形脱毛症だけではなく、
女性の薄毛にも関係しています。
年齢を重ねると、
髪の量や質感の変化を実感する女性は多いですよね。
これも女性ホルモンが急激に減少することが原因です。
更年期以降の女性にとって、
女性ホルモンの減少は避けられないこと。
女性ホルモンのエストロゲンには、
肌や髪を健康に保つ働きがあるため、
エストロゲンの分泌が減少すると髪のコシやツヤが失われ、
抜け毛が増えてしまうという現象が起こってしまうのです。
しかし、女性ホルモンが減少する原因は加齢だけではなく、
ストレスや睡眠不足、
食生活の乱れなども影響するといわれています。
円形脱毛症も薄毛も、
ホルモンバランスの変化と密接な関係があります。
そして、生活習慣の乱れやストレスなどが、
ホルモンバランスの崩れを招くことも。
さまざまな要因によってホルモンバランスが崩れると、
薄毛や脱毛症を引き起こしてしまうことがあるのです。
参考:
https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/AA_GL2017.pdf
円形脱毛症の発症原因は男女で異なるものも
円形脱毛症を発症する原因は、
男女で異なるケースもあるようです。
円形脱毛症は男性でも女性でも、
年齢に関係なく発症することがわかっています。
免疫疾患の一つと考えられていますが、
発症の根本原因は一人一人異なります。
ストレスがきっかけとなることもあるし、
遺伝やアトピー体質が影響することもあります。
また、自律神経のバランスが崩れたことで
発症するケースもあれば、
ホルモンバランスの乱れが原因となるケースもあるのです。
円形脱毛症の原因は、男女でも異なるだけでなく、
人それぞれ異なるものなのです。
妊娠によるホルモンバランスの乱れから円形脱毛症にかかることもある?
妊娠によるホルモンバランスの乱れが原因となり、
円形脱毛症にかかることもあるというのは本当なのでしょうか?
妊娠中の女性は女性ホルモンの分泌量が急激に増え、
出産後には急激に減ります。
妊娠中は通常時の100倍以上の女性ホルモンが分泌されますが、
出産をしたあとは通常の分泌量に戻りますので、
その差はなんと100倍。
女性ホルモンには髪の毛を健やかに保つ働きがあるため、
女性ホルモンの分泌量が激減する出産後に抜け毛が増え、
分娩後脱毛症や円形脱毛症にかかることもあるのです。
しかし、産後に起こる薄毛や脱毛は一時的なもの。
あまり神経質になる必要はありません。
およそ半年~1年程度で回復するといわれています。
ただし、アトピー素因を持っている方は
悪化しやすいので注意しましょう。
参考:https://www.enkei-datsumou.com/enkei/genin/
まとめ:円形脱毛症はホルモンバランスが関係している?男女で異なるケースも
円形脱毛症や薄毛になる女性の中には、
ホルモンバランスの崩れが原因となるケースもあります。
女性は妊娠や出産で女性ホルモンの分泌量が大きく変化します。
また、更年期以降にも女性ホルモンの分泌が急激に減少するため、
ホルモンバランスが崩れるタイミングが
人生には何度か存在しているのです。
このように女性特有の理由で
円形脱毛症や薄毛を招くこともありますが、
生活習慣やストレスなどがきっかけとなり
脱毛や薄毛を招くこともあります。
円形脱毛症の根本原因は、
男女でも、個人でも異なるものなのです。
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この記事を書いた人
いいねヘアケアラボ院長 成田峻輔