全頭型円形脱毛症ってどんな病気?特徴的な症状等について解説します!

皆さんは「全頭型円形脱毛症」という病気をご存じでしょうか?

 

「全頭型円形脱毛症」とは、

頭部全体が脱毛してしまうタイプの円形脱毛症です。

 

円形脱毛症は10円ハゲと呼ばれることもありますが、

頭の一部が丸くハゲる病気だと思っている方も多いでしょう。

 

しかし、今回ご紹介する「全頭型」のように、

毛髪がすべて抜け落ちてしまう重い円形脱毛症もあるのです。

 

今回は全頭型円形脱毛症とはどのような病気なのか、

特徴的な症状や「もしかして?」と思ったときの対処法

についてご紹介します。

 

円形脱毛症の全頭型とは?

円形脱毛症は、軽度から重度のタイプまでいくつかの種類があり、

その中でも全頭型は汎発型と並んで重度の円形脱毛症とされています。

 

全頭型とは、文字通り脱毛が頭部全体に及ぶタイプの円形脱毛症です。

 

円形脱毛症の原因ははっきり解明されていませんが、

自己免疫疾患とする考え方が有力視されています。

 

本来ウィルスや細菌などの異物を排除するために働くTリンパ球が、

正常な毛根を異物と誤認し攻撃してしまうことで生じるとされています。

 

最初は、シャンプー・ブラッシングをしたときに

ごっそりと髪が抜けたり、枕に大量の髪が落ちていたりするのを見て

異常に気づくことが多いようです。

 

1日に50~100本くらいの抜け毛は正常の範囲ですが、

円形脱毛症になると抜け毛の本数はさらに多くなります。

 

頭皮を確認すると、コインのように丸く境目のはっきりした

脱毛斑(脱毛箇所)が、1つもしくは複数個できています。

 

後頭部のような自分では見えにくい部分だと、

まわりの人や美容師などに指摘されるまで脱毛斑ができていることを

知らずにいることも多いのです。

 

初めは脱毛斑が複数生じる「多発型」から始まり、

そのうち脱毛斑同士が融合したり、大きくなったりしていき、

次第に頭全体の毛髪が抜ける全頭型に移行するケースがよく見られます。

 

全頭型は急速に進行する場合も多く、

数ヶ月から半年くらいで頭全体の髪が抜け落ちてしまいます。

 

全頭型は回復率が低く、また再発しやすいこともあり、

対策期間が長期にわたります。

 

脱毛が始まってから時間が経つほど処置も難しくなるので、

おかしいと感じたら早めに専門家に相談することをおすすめします。

 

円形脱毛症の全頭型以外の症状について

円形脱毛症には、全頭型を含めて全部で5つのタイプがあります。

それぞれのタイプについて見ていきましょう。

 

■単発型

脱毛斑が1箇所だけ生じるタイプを、単発型といいます。

 

単発型は円形脱毛症の中では軽度とされており、

特に対策をしなくても自然治癒するケースも多く、

80%が1年以内に回復しています。

 

■多発型

多発型は、2個以上の脱毛斑が生じるタイプの円形脱毛症です。

 

次第に脱毛斑の数が増えたり、面積が大きくなったり、

いくつかの脱毛斑が融合したりと重症化するケースもみられます。

 

単発型にくらべると回復に時間がかかることも多いのです。

 

■汎発型

毛髪だけでなく、眉毛やまつげ、腕・足など体中の毛も抜けて

しまうタイプを汎発型と言います。

 

全頭型と同様に汎発型は円形脱毛症の中では重度のタイプで、

回復率も低く対策には年単位の時間を要します。

 

■蛇行型

蛇行型とは、サイドから後頭部の髪の生え際が細長く脱毛する

タイプの円形脱毛症です。

 

複数の脱毛斑がくっついたり重なったりするうちに、

次第に大きく広がっていきます。

 

蛇行型も円形脱毛症の中では重症とされており、

対策にも時間がかかるケースが多いです。

 

円形脱毛症の全頭型は改善することができる

円形脱毛症を改善するためには、施術と並行して生活習慣の見直し

することも大切です。

 

新しく生えた髪が太く長く成長していけるように、

体の中から整えていきましょう。

 

見直しのポイントをご紹介します。

 

■ストレス

ストレスは、円形脱毛症の一因であると考えられています。

 

ストレスが溜まると自律神経が乱れて血行不良になり、

髪の生育を阻害してしまいます。

 

できるだけストレスを溜めないように、

ストレスを自覚したら早めに発散するようにしましょう。

 

■食生活

偏った食事や極端なダイエットなどで栄養不足になると、

髪の毛を作り出したり、成長させたりすることができなくなります。

 

円形脱毛症で抜けてしまった髪を元のように回復させるためには、

髪のもとになる栄養素が欠かせません。

 

髪を作るために特に意識して摂りたい栄養素は、

たんぱく質と亜鉛、ビタミン類。

 

毎食は無理でも、1日のトータルで栄養バランスが整うように

心がけてくださいね。

 

■睡眠

睡眠中に分泌される成長ホルモンには、髪の生成を促進したり、

ダメージを受けた部分を修復したりする働きがあります。

 

成長ホルモンが十分に分泌されるように、続けてぐっすり眠るための

睡眠環境を整えましょう。

 

■シャンプー

合成界面活性剤を使用した合成シャンプーは皮脂をとりすぎる傾向があり、

頭皮環境の悪化を招きます。

 

円形脱毛症の方には、髪と地肌に優しい「アミノ酸系シャンプー」

おすすめします。

 

円形脱毛症の全頭型になる前に専門家に相談しよう

円形脱毛症が疑われるときは、症状が軽いものあってもできるだけ

早く専門家に相談することが重要です。

 

なぜなら脱毛が始まってから時間が経つほど、

また、脱毛の面積が大きくなるほど、

回復が難しくなってしまうからです。

 

脱毛斑が小さく少数のうちにみてもらえば選択肢も多いですし、

髪や頭皮の状態を診てもらった上で「しばらく様子をみましょう」と

言ってもらえた方が安心ですよね。

 

円形脱毛症の中でもとくに全頭型や汎発型などの重症タイプは、

急速に進行するケースも多ので、

少しでも進行を抑えるためには施術を受けるなど早急な対処が必要です。

 

「急激に抜け毛が増えた」、「くっきり丸いハゲが見つかった」など、

疑わしい症状がみられたときには早めに専門家に相談しましょう。

 

まとめ:全頭型円形脱毛症ってどんな病気?特徴的な症状について解説します!

全頭型円形脱毛症とは、

髪の毛がすべて抜けてしまう症状の重い円形脱毛症です。

 

回復率が低く、施術やケアには年単位の時間がかかります。

 

全頭型は、脱毛斑が複数の多発型から始まるケースが多く、

急激に進行してしまうこともあるため注意が必要です。

 

急激に抜け毛の量が増えた、丸い脱毛斑を発見した、

脱毛斑が大きく広がってきたといった症状が現れたときは、

早めに専門家に相談しましょう。

 

また、自分で取り組める円形脱毛症の対策として、

食生活やストレス、睡眠、シャンプーなど生活習慣の改善も

心がけてくださいね。

 

 

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この記事を書いた人

いいねヘアケアラボ院長 成田峻輔

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