円形脱毛症の全頭型とはどのように付き合っていけばよいのか?
円形脱毛症の「全頭型」とは、
頭全体の頭髪が抜けてしまうタイプを言います。
全頭型になると治療に時間がかかり、
見た目も大きく変わってしまうため、
大きなストレスを抱えてしまう人も…。
少しでもストレスを緩和できるように、
ウィッグで頭部をカバーするなど、
円形脱毛症との付き合い方を考えていくことも大切です。
今回は、全頭型の治療やウィッグなど、
円形脱毛症の全頭型との付き合い方について解説いたします。
円形脱毛症にも種類が存在する
円形脱毛症の種類は5つあります。
・単発型
1か所だけ丸い脱毛斑が生じるタイプ。
円形脱毛症の中ではもっとも症状が軽く、
このタイプの8割は1年以内に回復しています。
・多発型
脱毛斑が何か所にもできるのが、多発型です。
脱毛斑同士がくっついて大きくなったり、
数が増えたりすることがあるので注意が必要です。
回復まで1年~2年ほどかかりますが再発も多く、
全頭型に進行することもあります。
・全頭型
頭部全体の髪が抜けてしまうのが全頭型で、
多発型から悪化するケースが多い重度の円形脱毛症です。
治療に何年もかかることも多く、再発率も高くなります。
・汎発型
髪の毛に加えて体毛まで脱毛してしまう、
円形脱毛症の中ではもっとも重度のタイプです。
全頭型と同じように治療が長期にわたり、再発率も高くなります。
・蛇行型
額から耳のあたり、後頭部の生え際が帯状に脱毛するタイプです。
全頭型や汎発型に進行してしまう場合もあります。
参考:https://www.enkei-datsumou.com/enkei/syurui/
参考:https://www.dermatol.or.jp/qa/qa11/q06.html
円形脱毛症の全頭型の治療は難しい?
一般的に、円形脱毛症の全頭型は難治性と言われています。
治療の効果が出るまでに時間がかかり、
回復したとしても再発するということを繰り返す場合も多いのです。
また、長期間治療を行っても、
残念ながら効果がなかなかあらわれないこともあります。
円形脱毛症の全頭型に対して行う治療法は、
発症後6ヶ月以内の「進行期」の場合と、
6ヶ月以降の「固定期」の場合では違ってきます。
進行期に短期間だけ行うことができるのが、
脱毛を抑えることを目的とした「ステロイド内服療法」や
「ステロイドパルス療法」です。
どちらも副作用のリスクがあるため、
15歳以下の小児に行うことはできません。
それ以外では、「局所免疫療法」や「光線療法」などの
治療法があります。
局所免疫療法は、重度の多発型・全頭型・汎発型に
有効な治療法と考えられています。
年齢を問わない治療法なので、
全頭型や汎発型の発症率の高い小児に行うことも可能です。
ただし、副作用のリスクもあるので注意が必要です。
参考:
http://www.nihonbashi-ms-clinic.com/shinryo/usuge_enkei.html
参考:
https://www.ebm.jp/disease/skin/03datsumo/guide2.html
円形脱毛症の初期のうちから早めに相談しよう
円形脱毛症は、進行や悪化を防ぐためにも
なるべく早めに対処することが重要です。
進行して脱毛面積が大きくなったり、
発症から時間が経ってしまったりすると、
それだけ治療方法の選択肢も狭まり、
回復率も低くなってしまうからです。
単発型であれば、とくに治療しなくても自然に治ってしまうことも
多いのですが、放っておいても大丈夫な状態なのかどうかは、
専門家に診てもらわないとわかりません。
正確な診断をするためには、
ダーモスコピー検査やプルテストなどで、
脱毛箇所の頭皮や髪の状態を確認する必要があります。
円形脱毛症特有の「感嘆符毛」や「黒点」などが見られる、
軽く引っ張るだけで痛みもなく髪が抜けてしまうという場合は
進行期の可能性があるので要注意です。
急激に抜け毛が増えたり、脱毛して地肌がくっきり見える部分を
見つけたりしたときは、早めに皮膚科や専門院に相談しましょう。
円形脱毛症の全頭型であればウィッグやカツラの検討もおすすめ
円形脱毛症の全頭型は、髪が再び生えて回復するまで時間がかかり、
再発を繰り返すことも多いため、外見の悩みも深刻になりがちです。
円形脱毛症であることを人に知られたくない、
脱毛した部分を人に見られたくないという気持ちから、
いつも人目が気になったり、
人と会うことが億劫になったりする場合も…。
そんなときは、ウィッグやカツラを検討してみるのも
いいかもしれません。
円形脱毛症の方におすすめしたいのは、医療用ウィッグです。
医療用ウィッグとは、脱毛症や抗がん剤治療による脱毛のために
使用されるウィッグのこと。
医療用ウィッグの品質は非常に向上しており、
つむじや分け目も本物に近く自然に仕上がっているため、
「ウィッグだとバレてしまうのでは…?」
という不安や心配もかなり軽減されています。
また、肌触りやつけ心地にこだわった製品が多いのも、
フルウィッグが必要な全頭型の方にとっては
重要なポイントと言えるでしょう。
既製品のほかにセミオーダーやフルオーダーもあるので、
予算や使用感、お好みに合わせてご自分に合うものを
選んでみてはいかがでしょうか?
円形脱毛症の全頭型はウィッグなどを用いてストレスを緩和させるのもひとつの手
円形脱毛症の全頭型の方がウィッグやカツラを用いることの
メリットとして、脱毛した部分のカバーのほかに、
円形脱毛症によるストレスの緩和があげられます。
全頭型や汎発型など重度の円形脱毛症になると、
見た目の問題や長引く治療への不安などからストレスを
抱えてしまうことも少なくありません。
ストレスは心身にさまざまな影響を与え、
円形脱毛症や薄毛、抜け毛にも結びつきやすいので
早めに解消したいもの。
そのためには、ウィッグを用いて外見からくるストレスを
軽減するのもひとつの手です。
自宅で試着ができたり、購入後に希望に合わせて
カットしてくれたりというサービスを提供している
メーカーもあるので、気になる方は検討してみてくださいね。
薄毛や円形脱毛症の原因のひとつはストレスと考えられている
薄毛や円形脱毛症にはさまざまな原因がありますが、
ストレスもそのひとつと考えられています。
ストレスが溜まると自律神経のバランスが乱れ、
血管が収縮してしまうため血流が悪化します。
すると、血液によって運ばれている栄養や酸素が毛根に
行きわたらなくなるので、髪の生育に支障をきたし、
薄毛や抜け毛、円形脱毛症などにつながりやすくなるのです。
また、同様にストレスによる自律神経の乱れから
ホルモンバランスが崩れ、薄毛を引き起こすこともあります。
健康な髪を生やし、太く長く成長させていくには、
自律神経を整えて血行を良くすることが大切です。
そのためにはウィッグなどを上手に活用し、
日常生活をできるだけストレスなく快適に過ごせるように
心がけましょう。
まとめ:円形脱毛症の全頭型とはどのように付き合っていけばよいのか?
全頭型は頭髪がすべて抜けてしまうのが特徴の円形脱毛症で、
難治性と言われています。
治療が長期にわたるため、外見の悩みや不安から
大きなストレスを抱えてしまう方も多く、
どのように円形脱毛症と付き合っていくかを考えることが大切です。
そのための方法のひとつが、ウィッグやカツラ。
医療用ウィッグには、とても自然な作りで、
まわりに気づかれることなく快適に装着できるものが
多数あります。
ウィッグで頭部をしっかりカバーすることで、
全頭型円形脱毛症によるストレスも緩和することができます。
ストレスは薄毛や円形脱毛症の原因のひとつにもなっているので、
ウィッグを上手に使ってストレスを軽減しながら、
快適に過ごせるようにしましょう。
~この記事を読んだあなたにはこちらの記事もオススメです~
・もみあげ部分に円形脱毛症が!初頭のうちからなるべく早めに相談を!
この記事を書いた人
いいねヘアケアラボ院長 成田峻輔