大きい円形脱毛症がさらに広がることもあるの?
円形脱毛症といえば「10円玉くらいのハゲができるもの」
というイメージが強いですが、
実はもっと大きな範囲の毛が抜け落ちてしまうこともあります。
そこで今回は、大きい円形脱毛症について解説します。
大きい円形脱毛症はなぜおこるの?
大きい円形脱毛症はなぜおこるのでしょうか?
まずは、円形脱毛症がなぜおこるのかを解説しておきましょう。
円形脱毛症は、自己免疫疾患の一つです。
自己免疫疾患とは、本来は自分の体を守るためにある免疫細胞が、
何らかの異常をきたすことにより発症します。
異常をきたした免疫細胞は、
正常な細胞を異物とみなして攻撃してしまうため、
さまざまな症状をおこしてしまいます。
円形脱毛症も、自己免疫機能に異常が生じることで発症します。
正常な毛根が誤って攻撃され、その結果髪が抜けてしまうのです。
円形脱毛症の発症率は、全人口の1~2%といわれています。
年齢による発症率の差はなく、男女の差もありません。
ある日突然髪が抜け、気付くと円形の脱毛斑ができている。
これが円形脱毛症の特徴です。
円形脱毛症患者にはアトピー素因を持つ人が多いことや、
円形脱毛症になりやすい体質が遺伝することがわかっています。
そして、完治しても再発するケースが多いのも特徴です。
1ヵ所の脱毛斑から始まる円形脱毛症ですが、
脱毛斑の数が増えたり、広がったりすることもあります。
しかし、なぜ脱毛斑が大きく広がるのかはわかっていません。
わかっているのは、最初は小さな脱毛斑ができること。
10円玉くらいの大きさだったものが、進行して大きな脱毛斑となるのです。
進行しないケースもあれば、進行してしまうケースもあります。
初期段階で進行するかどうかを判断するのは難しく、
気付いたら進行していたというケースもあるので注意が必要です。
また、進行してしまうタイプの場合、
脱毛が広がるスピードが早いのも円形脱毛症の特徴といわれています。
重症化してしまうと治療にも時間がかかるため、
できるだけ初期の段階で治療することが大切です。
参考:
https://www.jimbocho-hifu.com/ueno/index.php?%E5%86%86%E5%BD%A2%E8%84%B1%E6%AF%9B%E7%97%87
大きい円形脱毛症がさらに広がる可能性も?
大きい円形脱毛症がさらに広がる可能性もあるのでしょうか?
脱毛斑が大きいということは、すでに進行している可能性が高いです。
早急に治療を開始することをおすすめします。
では、広がる可能性があるのは、どんな種類なのでしょうか?
円形脱毛症の種類から確認しておきましょう。
【単発型】
円形脱毛症の中では最も多いタイプで、脱毛斑が1ヵ所のみのもの。
1年以内に自然治癒するケースがほとんど。まれに多発型に移行することもある。
【多発型】
脱毛斑が2ヵ所以上できるタイプ。
完治までには半年から2年程度かかることが多い。
さらに進行し、脱毛斑が拡大するケースもある。
【蛇行型】
脱毛斑がつながり、後頭部から後ろの生え際に沿って蛇のように広がるタイプ。
数年に渡って治療が必要なこともある。
【全頭型】
脱毛斑は頭全体に広がり、髪が全て抜け落ちてしまうタイプ。
治りにくい場合が多く、長期間の治療が必要となる。
【汎発型】
頭髪だけでなく、眉毛や体毛などの毛も抜け落ちてしまうタイプ。
全身型ともいう。
円形脱毛症の中では最も重症なタイプで、治療期間も長期に渡ることが多い。
脱毛斑が複数できる「多発型」や、
脱毛斑がつながって大きくなる「蛇行型」の場合、
さらに拡大する可能性があります。
「全頭型」や「汎発型」のように重症化してしまうと、
完治が難しくなることも多く、治療期間も長くなります。
10円玉サイズよりも大きい脱毛斑がある場合は、すぐに専門家に診てもらいましょう。
参考:https://www.enkei-datsumou.com/enkei/syurui/
円形脱毛症が大きく広がらず、自然治癒することも
円形脱毛症が大きく広がらず、自然治癒するケースもあります。
円形脱毛症で最も多いといわれる「単発型」の場合、脱毛斑は1ヵ所のみです。
このタイプの場合は、脱毛斑が増えることも大きくなることもなく、
自然に治ってしまう可能性が高いです。
単発型の約8割の方は、1年以内に自然治癒するといわれています。
症状が悪化するようであれば専門院に相談を
症状が悪化するようであれば、専門院に相談することをおすすめします。
最初に気付いたときより脱毛斑が大きくなっていたら、
さらに拡大する可能性が高くなります。
また、別の場所に脱毛斑ができた場合も同様です。
症状の悪化がみられる場合は、できるだけ早く専門院に相談するようにしましょう。
円形脱毛症が大きくなる前に早期発見・早期対処がカギ
円形脱毛症は、
大きくなる前に早期発見し、早期対処することが回復へのカギとなります。
円形脱毛症が進行するスピードは、とても早いといわれています。
「全頭型」や「汎発型(全身型)」の場合、
数週間~2ヶ月くらいの間に一気に脱毛が広がることもあるようです。
脱毛斑が大きくなる前に発見することがとても重要です。
そして、小さい脱毛斑を見つけたら、早期に対処することが何よりも大切なのです。
参考:https://www.ebm.jp/disease/skin/03datsumo/guide2.html
まとめ:大きい円形脱毛症がさらに広がることもあるの?
円形脱毛症と気付いたときは、
10円玉サイズの脱毛斑という場合がほとんどです。
1ヵ所だけの場合は自然治癒する可能性が高いですが、
一部の方は進行してしまいます。
大きい脱毛斑を見つけた場合、
すでに拡大している可能性が高く、さらに広がることもありますので、
すぐにでも専門院に相談することをおすすめします。
円形脱毛症は、重症化してしまうと治療期間も長期に渡るだけでなく、
完治が難しくなってしまいます。
進行スピードも早いため、早期発見、早期対処を心がけましょう。
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この記事を書いた人
いいねヘアケアラボ院長 成田峻輔