円形脱毛症のメカニズムの全貌は解明されていない?さまざまな説をご紹介!
円形脱毛症ができると、
すぐにストレスと結びつけて考える方が多いですが、
ストレスは発症のキッカケにすぎないといわれています。
発症の原因にもさまざまな説があり、
人によって症状も原因も異なる脱毛症のため、
メカニズムの全貌は解明されていません。
しかし、最近ではわかってきていることも増え、
診療や治療におけるガイドラインも存在しています。
そこで今回は、
円形脱毛症を発症するメカニズムについて解説します。
円形脱毛症のメカニズムは解明されていない?
円形脱毛症を発症するメカニズムは、
実は詳しくは解明されていません。
ストレスが原因と思い込んでいる方も少なくありませんが、
どうやら遺伝子や免疫機能などが関係しているようなのです。
年齢や性別に関係なく誰もが発症するリスクがありますが、
特に発症しやすい体質も存在していることがわかっています。
多くの方が円形脱毛症に対する誤った認識を持っているため、
正しく理解しておくことが大切です。
円形脱毛症といっても脱毛の症状はいろいろです。
小さな脱毛から広範囲の脱毛まで、
ときには髪の毛が全部抜けたり、
体毛までも全て抜けたりしてしまうこともあります。
広範囲に脱毛が起こると治りにくくなるため、
早めに対策をすることが重要です。
また、進行が早いという特徴もあるため、
脱毛が広がってきたなどの変化がある場合は注意が必要です。
参考:
https://www.aderans.co.jp/kamiwaza/usuge_kiso_chishiki/mystery_of_alopecia_areata/
円形脱毛症で考えられるメカニズム1:自己免疫の異常
円形脱毛症が起こるメカニズムとして
考えられている説の1つ目は「自己免疫の異常」です。
人間にもともと備わっている自己免疫機能は、
外から侵入してきたウイルスなどを攻撃して
体を守る働きがあります。
しかし、この自己免疫機能に異常が起こり、
自分の体の細胞を攻撃してしまうことがあります。
この自己免疫の異常が毛根で起こり、
髪の毛が抜けてしまうと考えられているのです。
参考:https://www.ebm.jp/disease/skin/03datsumo/guide2.html
円形脱毛症で考えられるメカニズム2:遺伝によるもの
円形脱毛症を発症するメカニズムとして
考えられている説の2つ目は「遺伝によるもの」です。
ヒト白血球型抗原(HLA)という遺伝子には複数の型があり、
その中に円形脱毛症を発症しやすい型があるというのです。
しかし、発症しやすい型だからといって
必ずしも発症するとは限りません。
要因は複数あり、
人によってどの要因がキッカケになるかはわからないからです。
また、家族内での発症率が高いことをみても、
遺伝的要素が関係しているといえるでしょう。
参考:https://dot.asahi.com/wa/2018100300027.html?page=1
参考:https://www.enkei-datsumou.com/enkei/genin/
円形脱毛症で考えられるメカニズム3:ストレスによるもの
円形脱毛症が起こるメカニズムとして
考えられている説の3つ目は「ストレスによるもの」です。
昔から円形脱毛症はストレスと結びつけて
考えられてきました。
ストレスが脱毛を引き起こす要因の一つであることは
確かですが、ストレスが関係していないにもかかわらず
発症するケースもあり、ストレスだけが原因とは
言い切れません。
ストレスには自分で自覚できているストレスもあれば、
自覚していないストレスもあります。
自覚のないままストレスを溜め込んでしまうと、
円形脱毛症に限らず、体にさまざまな不調が
現れてしまうこともあるので注意しましょう。
参考:
https://www.healthcare.omron.co.jp/resource/column/topics/32.html
円形脱毛症で考えられるメカニズム4:ホルモンバランスの乱れ
円形脱毛症を発症するメカニズムとして
考えられている説の4つ目は「ホルモンバランスの乱れ」です。
女性ホルモンのバランスが乱れると、
脱毛が起こりやすくなることもあります。
女性ホルモンの分泌量は、妊娠中に急激に増加し、
出産後には急激に減少します。
この急な女性ホルモンの変化により、
毛周期に乱れが生じて抜け毛が起こりやすくなるのです。
このような産後脱毛(分娩後脱毛)は、
出産後に起こる珍しくない脱毛症の一つです。
しかし、中には円形脱毛症になる方もいるので、
髪の抜け方には注意が必要です。
円形脱毛症やその他の薄毛など共通する薄毛対策について
円形脱毛症やそれ以外の薄毛などに共通している
薄毛対策についてもご紹介しましょう。
遺伝や自己免疫の異常、
出産前後の女性ホルモンの分泌量の変化は、
自分でコントロールできるものではありません。
まずは、少しずつでも良いので、
できることからはじめてみましょう。
心身を健康に保つことが、
発毛や育毛に良い効果をもたらすと考えられます。
そのためには、ストレスをためないように気をつけ、
自律神経やホルモンバランスが乱れないように
生活のリズムを整えたり、栄養バランスを考えた食事を
とったりすることが大切です。
また、適度な運動や頭皮マッサージなどで、
血液の循環を良くしておくことも薄毛対策につながるでしょう。
まとめ:円形脱毛症のメカニズムの全貌は解明されていない?さまざまな説をご紹介!
円形脱毛症がなぜ起こるのか、
その全貌は明らかになってはいませんが、
発症の原因と考えられるさまざまな説は存在しています。
私たちは「円形脱毛症はストレスが原因」という
昔からのイメージに固執するのではなく、
発症のメカニズムを正しく理解しておくことがとても大切です。
円形脱毛症は命にかかわる病気ではありませんが、
誰にでも起こりうる病気です。
ひどくなると外見にも大きな変化が生じてしまうため、
髪の毛を失うショックやストレスが大きいのも特徴です。
病気に対する偏見などを生まないためにも、
みんながこの病気を正しく理解しておきたいですね。
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この記事を書いた人
いいねヘアケアラボ院長 成田峻輔