円形脱毛症の多発型とは?単発型との違いについても解説!
「髪が抜けてあちこち地肌が見えている!?」
円形脱毛症というと、部分的に髪が丸く抜ける「単発型」
がよく知られていますが、実は脱毛箇所が複数にわたる
「多発型」というタイプもあるのです。
多発型がさらに進行していくと、脱毛箇所が増加したり、
脱毛部分がくっついて大きくなったりする危険性もあるので、
脱毛していることに気づいたら早め早めに対処する必要があります。
今回は、
円形脱毛症を引き起こす原因と症状で分けた5つのタイプ、
多発型と単発型の違い、
円形脱毛症には何らかのサインがあるのかなどについて
解説していきたいと思います。
円形脱毛症の原因について
「円形脱毛症になるのはストレスが原因」と思われている方も、
多いかもしれませんね。
しかし、円形脱毛症の原因は
今のところまだはっきりと解明されていません。
円形脱毛症の発症にストレスがかかわっているケースもありますが、
必ずしもストレスが原因であるとは限らないのです。
現在では、円形脱毛症は「自己免疫疾患」のひとつとされています。
自己免疫疾患とは、ウィルスや細菌などから
自分の身体を守るために働くはずの免疫機能が、
正常な体の一部を攻撃してしまうこと。
円形脱毛症で言えば、
正常な毛根が免疫機能によって破壊されてしまい、
脱毛が起こると考えられているのです。
また、円形脱毛症は、
アトピー素因(アトピー性皮膚炎・気管支喘息・アレルギー性鼻炎)
や自己免疫疾患があると発症しやすく、
家族に発症者がいる場合も発症率が高いと言われています。
参考:
https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/AA_GL2017.pdf
参考:https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_1239.html#theme2
円形脱毛症の多発型とは?
「多発型」とは、
脱毛斑(脱毛した部位)がいくつもできるタイプ
の円形脱毛症のことを言います。
円形脱毛症は硬貨のように丸く髪が抜ける特徴がありますが、
このような形の脱毛斑が2つ以上見つかるのが多発型です。
多発型が進行するにつれて脱毛斑の数が増えたり、
隣同士がくっついて大きくなったりすると、
重症化してしまう可能性があります。
多発型の治療にはどのくらいの期間が必要かというと、
脱毛斑の面積や数によっても違ってきますが、
半年から2年ほど。
発症してから時間が経てば経つほど治療に時間がかかり、
さらに治ったと思っても再発することも多いので、
「円形脱毛症かも…」と思ったら
できるだけ早めに専門家に相談することをおすすめします。
円形脱毛症の多発型と単発型の違い
「単発型」とは、
頭皮に脱毛斑が1つできるタイプの円形脱毛症です。
円形脱毛症と聞いて多くの人が思い浮かべるのが、
この単発型かと思います。
円形脱毛症の5つの症状の中ではもっとも軽症で、
とくに治療をしなくても半年から1年くらいで
自然治癒するケースも多いのです。
多発型と単発型では、
頭皮にできる脱毛斑の数に違いがあります。
脱毛斑がいくつも見られるのが多発型で、
1つのみなのが単発型です。
また、単発型から始まり、
どんどん個数が増えていって多発型になってしまう場合
もあります。
単発型は円形脱毛症の中でも軽症の部類に入りますが、
多発型は重症化したり、
他のタイプに移行したりするケースもあるため、
脱毛斑に気づいたら放置せずに早めに対処するようにしましょう。
参考:
http://www.nihonbashi-ms-clinic.com/shinryo/usuge_enkei.html
円形脱毛症には全頭型や汎発型なども存在する
円形脱毛症には、
「単発型」・「多発型」・「全頭型」・「汎発型」・「蛇行型」
の5つのタイプがあります。
「単発型」は脱毛斑が1つだけできるタイプで、
2つ以上できるのが「多発型」です。
■「全頭型」とは、
頭髪全体が脱毛してしまうタイプの重度の円形脱毛症です。
多発型や蛇行型などから移行することもあります。
■「汎発型」というのは、
頭だけでなく体毛にまで脱毛が及ぶ重度の円形脱毛症です。
髪の毛からまつげや眉毛、腕、脇、脚などの体毛まで
脱毛する特徴が見られます。
■「蛇行型」とは、
耳周辺や後頭部などの髪の生え際が、
帯のように広範囲で抜けるタイプです。
最初は多発型から始まり、
次第に脱毛斑同士がつながって蛇行型になります。
さらに進行して、
全頭型や汎発型などに発展するケースも見られます。
これらのタイプの円形脱毛症は難治性と言われており、
再発率も高いので、
治療が長期間にわたることも少なくありません。
それ以上の進行を防ぐためにも、
早急に治療を始めるようにしましょう。
参考:http://leemoonwon.com/jap/type/s06.html
円形脱毛症のサインは存在する?
円形脱毛症を発症するとき、
何かサインのようなものがあるのでしょうか?
もしも前兆のようなものがあるなら、
円形脱毛症にも早い段階で気づきやすいですよね。
しかし、
円形脱毛症にはとくにこれといったサインはないのです。
人によっては
「頭皮がピリピリした」、「かゆみがあった」などという
声も聞きますが、
必ずしもそういう症状があらわれるわけではありません。
円形脱毛症は、
「これといった自覚症状が何もないまま、
突然抜け毛が増えて驚いた」という場合が大半です。
そのため、
後頭部など自分では見えにくい場所に脱毛斑ができると、
誰かに指摘されるまで自分が円形脱毛症になっていることに
気づかない場合も…。
しかし、わかったときにはかなり症状が進行していた…
などという事態は避けたいですよね。
そこで、しっかり把握しておきたいのが
「円形脱毛症の初期症状」です。
次のような症状があらわれたら、
合わせ鏡を使うか誰かに見てもらい、
脱毛斑ができていないか頭皮をチェックしてみましょう。
円形脱毛症に気づくきっかけのひとつが、急激に抜け毛が増えること。
シャンプーをしたときや、
朝起きたときに枕に落ちている髪の量が突然多くなっていませんか?
1日の抜け毛の量は、50~100本程度なら心配いりませんが、
それ以上抜けているなら要注意です。
円形脱毛症でできる脱毛斑は、
周りとの境目がくっきりしており、地肌が見えています。
形は丸や楕円形が多いのですが、
横に細長く抜ける場合もあります。
抜け毛が急に増えたときは、
自分で頭皮を触って地肌が見えている部分がないか
確かめてみましょう。
小さめの脱毛斑が1つだけであれば、
ときどきチェックしながらしばらく様子を見てもよいですが、
多発型の場合や脱毛斑が増えたり大きくなったりしているときは、
早めに専門家に相談した方が安心です。
病院やクリニックの皮膚科、
円形脱毛症も扱っている薄毛の専門院などで
相談することができますよ。
まとめ:円形脱毛症の多発型とは?単発型との違いについても解説!
「多発型」とは、
「単発型」という1ヶ所のみ脱毛するタイプと違い、
脱毛斑が複数できる円形脱毛症です。
多発型が進行するにつれて、
脱毛している箇所が増えていったり、
脱毛斑がつながり範囲が広がったりすることもあるので
注意する必要があります。
また、「蛇行型」や「全頭型」へと進行するケースもあるため、
円形脱毛症に気づいたときは早めに対処するようにしましょう。
円形脱毛症にはこれといったサインはありませんが、
急激に抜け毛が増えたり、
地肌がくっきり見える部分を見つけたりした場合は
初期症状の可能性があります。
円形脱毛症が疑われるときは、
できるだけ進行を抑えるためにも、
早めに専門家に相談することをおすすめします。
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この記事を書いた人
いいねヘアケアラボ院長 成田峻輔