円形脱毛症はどこまでの大きさになるまで悪化するの?
円形脱毛症とは、
ある日突然、頭にコインの大きさのハゲができる状態をいいます。
原因は、ストレス、遺伝性など諸説ありますが、
毛根組織に対する免疫異常である「自己免疫疾患」
という説が有力とされています。
俗に「10円ハゲ」とも言われる円形脱毛症。
その大きさは本当に10円玉大でとどまるのか。
複数個所できることはあるのか。
今回は、気になる円形脱毛症の進行と症状について解説いたします。
円形脱毛症の初期は10円玉程度
円形脱毛症の初期は、10円玉程度の大きさの脱毛が見られます。
10円玉大だと、目につく場所でない限り、自分で気づくことは難しいですね。
よくあるのは、家族や美容院などで指摘されて気がつくケースです。
かゆみや痛みなどの自覚症状がほとんどないのも発見が遅れる理由の一つ。
ただ、初期の場合は、気がつかないうちに自然に治っている場合もあるようです。
同じような大きさで複数箇所の脱毛が発生することもある
脱毛が1か所の場合は、目立つこともありませんし、
6割程度は自然治癒するといわれているので、
あまり深刻に考えなくてもいいかもしれません。
しかし、症状が進んだ場合はどうなるのでしょうか。
実は、円形脱毛症は2か所以上できる場合もあります。
「10円ハゲがあると思ったら、他にもたくさんできていてショックだった」
このように、脱毛が2か所以上になる症例を「多発型」といいます。
1か所ならまだしも、複数ともなると人目にもつきやすいので、対策も必要ですね。
一番自然なのは、髪型を工夫すること。
脱毛箇所が2~3か所なら、ヘアアレンジでうまくカモフラージュできます。
また、帽子をかぶる。
スカーフやバンダナをうまく利用して上手に隠して、
社会生活に支障がないようにしましょう。
「自分の円形脱毛症が進行しているのかどうか」
これを判断する一つの目安は、
脱毛しているまわりの髪を軽くひっぱってみること。
簡単に毛が抜ける場合は、脱毛がまわりに広がっていく可能性があります。
では、円形脱毛症が悪化した場合は、どこまで範囲が広がるのでしょうか。
円形脱毛症が悪化すると大きさは頭部全体に症状が及ぶことも
あまり考えたくないことですが、円形脱毛症が悪化すると、
頭の髪の毛がすべて抜け落ちる場合があります。
これを「全頭型」といいます。
この場合は、非常に治りにくいと言われており、
治療も長期にわたるケースが多いようです。
もし、円形脱毛症が悪化して、治療が長期にわたる場合は、
ウィッグなどを用いて、円形脱毛症とうまくつきあっていく工夫が必要となります。
円形脱毛症の大きさやできる場所は様々
円形脱毛症のタイプは、軽症のものから挙げると、
単発型:1か所だけ10円玉大の脱毛がある。
多発型:2か所以上になる症例。脱毛部分同士が結合して大きな面積になることもある。
全頭型:多発型が進んだもので、脱毛部分同士がいくつも重なりあって髪の毛が全部抜け落ちる状態。
こういったもののほかに、首筋近くの後頭部、耳のまわりの側頭部、
おでこの上など生え際が帯状に脱毛する「蛇行型」。
ひげ、すね毛、陰毛など、
体のあらゆる体毛が抜け落ちる「汎発型」などがあります。
ひと口に、「円形脱毛症」といっても、
脱毛の大きさや症状が出る場所もさまざまです。
もし、気になる症状があれば、自己判断で放っておかずに、
早めに診察を受けるのが賢明です。
円形脱毛症の大きさが広がる前に専門院でアドバイスをもらおう
ある日突然、10円玉大のハゲができるのが円形脱毛症です。
もし、そんな症状を見つけたら、早めに皮膚科の受診をおすすめします。
軽症なほど、治療の効果が高く、症状の改善がみられます。
治療方法は、飲み薬や塗り薬などのほか、
ステロイド局所注射や局所免疫療法など、さまざまありますが、
主治医とコミュニケーションをとりながら、
根気よく治療を続けることが大切です。
また、治療以外にも、
正しいシャンプーの仕方や頭皮マッサージの方法、
脱毛を上手にカモフラージュする方法など、
自分で取り組める方法をアドバイスしてもらいましょう。
まとめ:円形脱毛症はどこまでの大きさになるまで悪化するの?
「10円玉ハゲ」と言われる円形脱毛症。
生涯発症率は、1.7%、男女差も年齢差もない病気です。
軽症の場合は、10円玉大ですが、
重症の場合は、頭髪全部が抜けることや、体の毛が脱毛することもあります。
命にかかわるような病ではありませんが、容姿に関係することなので、
症状が出た時のショックは大きく、精神面にも影響を及ぼすこともあります。
もし、あなたが円形脱毛症になってしまったら、
まずは皮膚科を受診し、適切な治療を受けましょう。
不安や悩みを抱えていると、かえってよくありません。
信頼できる専門家の力も借りて、上手に乗り切りましょう。
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この記事を書いた人
いいねヘアケアラボ院長 成田峻輔